4/16(木)に、フランスのニースと東京でレストランを構えるKeisuke Matsushima(松嶋啓介)シェフと「塩なし料理理論×マインドフルネス」をテーマに、Zoom対談させていただきました。
私自身、食べることが大好きなので、とても楽しい時間でした。
(対談の様子はyoutubeにてご覧いただけます→「塩なし料理理論×マインドフルネス」)
今回は、前回記事(「食いしん坊にマインドフルネスが向いている理由」)に引き続き、食とマインドフルネスの相性の良さについて、書いてみたいと思います。
皆さんは、普段どんなふうに料理をしていますか?
私は、これまではほとんどの場合、レシピ片手に料理をしていました。
材料を準備して、○グラムや○cc計って、最初は強火で5分、そのあと中火で15分……といった具合です。
見ていたのはレシピとスケールとタイマー。
レシピどおりの作業をすることしか頭にありませんでした。
けれど、最近気づいたのです。
マインドフルに料理をするほうが美味しく出来上がるということに。
きっかけは、啓介さんのZoom料理教室に参加したことでした。
その日は10人くらいの参加者がいて、「ニース風塩なしロールキャベツ」と「鶏むね肉のマルセイユ風煮込み」をつくる2チームに分かれていました。
手元にレシピはなく、啓介さんの声を頼りに料理をしていきます。
「○分炒めて」、「○分茹でて」とは言われません。
「フライパンの中のにおいをかいで、にんにくのいい香りが少しして色づいてきたら、トマトを入れて」
「どう?キャベツの甘い香りしてきてる?」
それが次の材料を入れたり、材料を鍋から引き上げるタイミングなのです。
そのあとも「これもうお肉には火がとおってるんでしょうか?」という質問には、「ちょっと肉を押してみて」という回答。
触感や肉汁の色合いで火入れをたしかめるのです。
「味見」として味覚で加減を調整することはありましたが、味覚以外の五感も活用したら、もっと料理が美味しくなる!と確信した瞬間でした。
まず、視覚。
ホワイトソースの仕上がりは、ソースがツヤツヤしてきたなという見た目で判断するようになりました。
次に、嗅覚。
フライパンの油に刻んだにんにくを入れたとき、いい香りがしてきたタイミングで次の材料を入れるようになりました。
そして、触覚。
肉に火が通ったか、指でちょっと押してみて確かめるようになりました。
最後は、聴覚。
餃子を焼くときは、パチパチ軽い音がしはじめてから蓋を開けるようになりました。
こんなふうに、レシピだけを頼りにするのではなく、五感を使うことで、ずっと美味しく仕上がるようになりました。
自分で作った料理が美味しいというのは、食いしん坊にはこれ以上なく嬉しいことです。
料理をしながらマインドフルネスな体験のしかたを大事にする。
自宅にいる時間が長くなった今こそ、試してみませんか。
毎週日曜日朝8:30~は「マインドフルネスの30分セッション」を開催しています。
(マインドフルネスの解説は、別記事「外からの情報に振り回されやすいときほど、マインドフルネス」からお読みいただけます。)